2014年10月 のアーカイブ

【SEがはじめて学ぶ会計】増刷記念!会計業務の企業向け研修のお知らせ

2014年10月2日 木曜日
  • 社会人として会計の基礎知識を身につけておくのは必須であろうかと存じます。しかしながら、会計を勉強するには時間がかかる、簿記の借方・貸方がわかりにくい、などの理由で敬遠されているようです。
    そこで、会計業務の希望向け研修として幾つかのコースを用意しました。
    そして、それぞれのコースで、実践的に業績を把握できるケーススタディにより、より会計業務を理解しやすい内容にしていますのでご案内申し上げます。

    Hiro Business Solutions 株式会社

  • 開 催 日 各企業・団体の都合に合わせます 開 催 時 間 各企業・団体の都合に合わせます。 会 場 各企業・団体の会議室、または、外部セミナールームなど 講 師 公認会計士 広川敬祐 研 修 費 用 ご相談(人数は5名から最大20名程度を想定しています)
  • カリキュラム例(各コース:半日、1日、2日開催)

    ・簿記の基本と財務諸表作成・読み方(基礎編)
    ・財務諸表作成プロセスと会計システムの基礎知識
    ・原価管理と業務プロセスの知識
    ・企業経営のための管理会計基礎
    ・バランススコアーカードによる経営管理
    ・グローバル対応のための連結会計のあり方(基礎編)
    ・キャッシュフロー計算書作成(基礎編)
    ・直接法と間接法のキャッシュ・フロー計算書を一気に作る法

    他にテーマがあれば、ご遠慮なくご相談ください


    • SEがはじめて学ぶ会計 業務知識とシステム作りが全てわかる

      出版社:日本実業出版社 / 発売日:2009年7月9日 / 価格:2,100円(税抜き)

      SE向けの会計知識の解説書はたくさんありますが、システム作りにおいては「SEの仕事で会計知識を活かすこと」が重要です。本書は新人SEにも求められる会計知識はもちろん、会計知識のシステム作りへの活かし方までくわしく説明します。
      会計知識を得るだけではなく、システム作りと結びつけて理解できる
      会計システムの種類や各業務システムとの連係も解説
      ◆要件定義や会計システム作りの勘どころまでわかる

会計の企業向け研修の問い合わせ

2014年10月7日 火曜日

仕事から学んだこと – 第三回

2014年10月14日 火曜日

ぼくの名前はヤン坊♪ぼくの名前はマー坊♪二人あわせてヤンマーだ・・…♪

有名な天気予報の歌の一節である。ヤンマー農機の仕事に携わった折、同社が天気予報のスポンサーになっているのは、顧客である農家の方々にとって、天気が生活の最大関心事であるからだとのお話を伺った。農機具、農家、天気、言われてみれば当たり前の関連であるが、農家の方々のためになるなら、との創業者の発想であるとお伺いした。eettoL

東京・大阪間の移動で東海道新幹線を利用し、まもなく東京駅に着くという頃、窓から八重洲の方角にYANMARの看板を目にすることができる。広告塔ではなく、東京駅前に事務所を構えられている所在を表示する看板である。元をたどれば、YANMARの本社所在地は「大阪市北区茶屋町 1-32」で、JR大阪駅前にある。大事な農家の方々が地方都市から出てきたときに迷わないようにと、わざわざ都心に事務所を構えられたという。

何気なく見聞きすることでも、実は深い意味があることが多いものでる。企業の社名、ロゴ、事業所の場所、組織名称等、それぞれの深い思い入れが込められているものも多く、驚きと発見の連続でもある。本来の仕事の合間の、ほんの潤滑油程度での語らいのつもりがついつい相手も興が乗って弾むことも少なくない。むしろ、最近はそうした話題にこそ企業や担当者の“顔”が見えてくるものでもある。

 

優良企業である花王の後藤社長が、WEDGE 10 月号に次の文章を寄せておられる。

経営に奇策なし 創業精神が企業を守る

「仕事をする上で、奇策などはない。ただ“基本”を徹底するだけだ」

(中略)

「事業の本来の目的は、決して単なる“お金儲け”ではない」

「世界経済が動乱期にある中で、一時も気持ちを緩めることなく社会に貢献すべく最善を

尽くせ」「いつの時代も社会の要求にピッタリと合う商品であり、経営であれ」

これらは、1927年、当時の2代目長瀬富郎社長の「就任の辞」から大前提となる企業

の目的を抜粋したものである。多少意訳はしたものの、若き2代目社長があらためて従業

員に語りかける熱い思いが伝わる文面が続く。(中略)

愚直なまでの創業精神の継承、この原理原則が、バブルに踊ることなく花王が成長軌道

を歩んできた秘密のようだ。(中略)

花王には、創業の精神が今も息づいている。

 

同誌によれば、後藤社長は、各工場や研究所、営業販社を回る際に、絶えず「健全な危機意識、止まることは後退すること」と従業員に説いているという。「花王はあまり階層を意識せず、上下隔てのない企業」と言われるように、昼食時には気軽に社員食堂に足を運んでは若手社員とコミュニケーションを当たり前に取られるという。それも「何も私が特別なのではなく歴代社長が実践してきたこと」とあっさり。商品開発にも「互いにその真剣なる研究を自由に発表し合う機関として毎月日を定めて協議会を開こう」という精神を今も実践しているに過ぎないと言われ、寄稿の最後には、「万事お互いにざっくばらんにやっていきましょう。私も思うままを遠慮なく語りますから、諸君もそうしていただきたい」と締めくくり、創業の精神を継承していることを強調している。

 

故・松下幸之助氏のエピソードも興味深い。氏は発表した新製品が「不評だ」と知ると、直接に工場に出向き、原因を技術陣とともに検討したという。さらに、もし品質に問題がないとなると販売店に出向き、ときに消費者にまで会って、とことん原因を自ら追究したといわれる。ある人が「あなたの地位ならば、担当の技術者や販売責任者を呼べばよいではないか」と言うと、「私が部下を呼んだら、部下は恐れて、私の所に来る前に回答を用意してくるでしょう。私のご機嫌を取るために、飾った報告をするかも知れない。

私は予備知識がないから、その解答をうのみにする以外にない。それを恐れる。だから自分のほうから出かけるんです」と答えたという(三鬼陽之助著『決断力』光文社)。

現場に足を運ぶ、時に耳に痛いマイナス情報にも耳を傾けられる、リーダーの資質としてよく言われる事でもある。しかしそれを自らに律するといってよいほど心がけたからこそ、松下氏は「経営の神様」とも称され、花王の「革新的な商品開発」(同社ホームページより)との経営理念も生まれるのであろうか。

創業の精神の継承が大事だと言う反面、めまぐるしいほどのスピードでの対応を求められる変化の時代。時代への対応に執着しすぎ、本来継承すべきはずの精神を否定している場合も多いのではないかと思う。大切なことは「不変」なものと「変化」していくものとを区別していくことではなかろうか。その意味で刻々と変化していく世の中で不動の一点を持っているか否か。今、自身が立っている位置をいかに知るかということでもあろう。

変化という「無常」を見据え、本質と目指すべき方向を見定めるポイントはそこにあると思う。いわば、座標軸である原点に視点をおいたとき、今の位置もはっきり見えてくる。時代の変化に翻弄されるのでなく、不断の価値をどう創造し続けるか。

古来、芸術、学問、商売等万般にわたって、「真」「善」「美」こそが追求すべき価値であるとされていた。しかし、ここから「真」を追放して「利」を取り入れ、利の追求だけでは自己中心的に陥るので、買い手のための美の価値創造・善の価値創造と合わせての価値創造を提唱する思想がある。(牧口常三郎「価値論」)愛媛大学教授の村尾行一氏は、かつてのバブル経済に象徴される営利第一主義に踊らされた社会の本質について、「牧口価値論」の観点から次のように喝破する。「金儲けを自己目的化するからである。いいかえれば、買い手の生命のための美の価値創造・善の価値創造と切り離された利だからである。こうした美・善の価値というなかみのない営利こそがバブル経済といってよい。その結果、社会に大損害を与えるばかりでなく、本人自身の破滅にもなりかねない」(牧口常三郎の『価値論』を読む-潮出版社)。もちろん、「牧口価値論」でも利の価値は極めて重い位置づけにあるが、美の価値や善の価値、言い換えれば、消費者の満足感であり、社会との共生/貢献、ということになろうか。企業といっても社会的存在を自覚し、「価値創造」の主体としての視点が、肝要ではないかと思う。

ヤンマーのホームページに行くと、トップページに「ヤン坊マー坊天気予報」へのリンクが貼ってあり、インターネットでも天気予報を見られるように施されてあった。創業者の精神は形を変えて、今でも脈打っているものと痛感した。

 

仕事から学んだこと – 第二回

2014年10月14日 火曜日

「どのような会社が良い会社だと思いますか?」

「365 日、リクルーティング(採用)している会社だと思います。」

円相場が 1 ドル 250 円前後からまたたく間に 100 円台までに達した頃、社会人成り立ての私の素朴な質問に答えて下さった。1984 年に実需原則(実需を伴う為替取引)が撤廃され、急激な円高が進行するきっかけとなったプラザ合意(ニューヨーク プラザホテルで発表された5か国蔵相中央銀行総裁会議声明-1985 年-)の後、モルガン銀行の仕事に携わっていた時に、昼食時の会話で意見をお伺いした。

正直言って、当時は仕事が苦痛だった。大学を卒業したばかりで、金融取引にも精通し

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ておらず、書類のほとんどが英語。しかし、仕事上の担当の方々は、暖かく、とりわけ、

雰囲気が良かったと感じずにはいられなかった。外資系の金融機関に対して、何となく冷

たい印象を持っていたのだが、全然そんなことはなかった。部署内の壁には、各スタッフ

の一覧表の右端に誕生日(女性がいるので、年を省略し月日だけではあるが。)が貼って

あり、その日には皆でケーキを食べるという習慣もあった。

女性スタッフには、郵便局から転職された方もいらっしゃった。その方の御主人は商社

マンで、「私も外資系で働きたい」との願望から、電話帳から外資系の銀行に履歴書を送

られたとの話しを伺った。採用の要因になったことの一つに、「面接時にメモをとってい

たこと」があったらしく、真面目だという好印象であったという。その方は、その後、ご

主人の転勤の関係からニューヨークに引越しされ、日本での勤務実績もあって、モルガン

銀行本店勤務になられた。面接試験でメモをとりさえすればよいとの事ではないと思うが、

採用側も応募側も学ぶべきエピソードではないかと思う。

社会にあって最重要なのが人材であると言われている。いざという時に人が見当たらな

い、という声をよく聞く。一年中採用活動をすることが良いかどうかはともかく、絶え間

なく人材を見つけて育てていこうとの姿勢が大切ではあるまいか。

 

私の普通預金通帳の残高はいつもマイナスです。「どういうことですか?」

当時は定期預金の金利が大体5%、普通預金の金利が2%ぐらいだったと記憶する。

その方の論理は、48万円を1ヶ月の給料として、

(1)定期預金の金利 = 48万 * 5% ÷ 12 = 2000

(2)借入の金利 =(48万÷2)* (5+0.25)% ÷ 12 = 1050

(3)普通預金の金利 =(48万÷2)* 2% ÷ 12 = 400

(1)-(2) > (3) だと言われる。つまり、まず一ヶ月の給料を、全額定期にし、その定期を担保にしてマイナスにしていけば、使っていくお金が平準化されている限り、定期を担保にした借入が、0.25%の上乗せなので、普通預金より有利ですよ、とのことであった。

最初はチンプンカンプン。

なんとか理解はできたものの、給料日の 25 日の預金残高が、月末にはほとんどさみしくなってしまう私には無縁の話しでもあった。

他の方にこの話を聞くと、「みんなそうしてますよ」。これまたびっくり。世界的な銀行で働いている方は違うなと思い、この方々には金融や数字にはかなわない、「餅は餅屋」に任せるのがよいとの考えが芽生え始めたのもこの頃であった。

 

親交を続けた方の結婚式の披露宴に出席した時のことである。座席表には、様々な外資系の金融機関が記されている。「なぜ、競争会社の人達が同じテーブルに?」とびっくりしたものであるが、聞いてみると、皆かつての同僚とのことである。

外資系金融機関での人の移り変わりは激しい。ある外資の金融機関では、平均在職年数2年未満というところもあるようである。また、他では辞職を申し出ると、まるで流れ作業のようにたった1日で円満退職できるところもあるという。

企業そのものの変化も著しい。モルガン銀行もチェースマンハッタンと合併し、JPモルガン・チェース銀行(平成 13 年 11 月)となり、日本での金融機関の再編も激しいのは周知の通りである。

リストラにあったり、会社が倒産したり、合併したり、自ら転職すべきと考えたり、仕事に関わる悩みは尽きない。特に、自ら転職すべきという岐路に立つと、相談しても、なかなか納得にいく正解には辿り着かない。

嫌な事が続くとストレスもたまり、転職には色んなことを考えるものである。家族を養っている人は当然生活があり、将来性、キャリアパス、数え上げればきりがない。また、仕事としてはよかっても身近に嫌な人がいるとか、とかくうまくいかない。

次の指導を聞いたことがある。「仕事の条件は、(1)給料がよくて(2)やりがいがあって(3)社会に貢献できるもの。この3つが揃えばいいが、なかなか揃わない、ではどうすればよいか、今いるところでなくてはならない人になりなさい。そうすれば、自然と道は開けていくものだ」。なくてはならない人に。そう心がけて毎日を送っていきたい。
1999年5月記

仕事から学んだこと – 第一回

2014年10月5日 日曜日

「ガスの用途は、暖房と調理だけではありません…」。

力説して下さった。ガス

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エネルギーは冷房や自動車の燃料として利用できるものであり、様々な用途がある。

今あるものをどう活用していくか-。新しい価値を創っていくか-。ともかく、受け身

の姿勢からは新しい発想は生まれないものであろう。どのように知恵を出し、いかに賢く

利用していくか。仕事の中から、大切なことを学ばせていただいたものである。

1990 年の夏。企業派遣でアメリカに短期留学させていただいた後、当時勤めていた会計

事務所の職員として、大阪ガスの連結会計システム構築プロジェクトに参画し始めた。

大阪ガスは、周知の通り、ガスを供給することを主たる事業としている会社であるが、

ガス事業だけでなく、住宅、ガス器具、エネルギー付帯事業、食に関すること、健康、と

様々な事業を展開している企業グループでもある。「総合生活産業」との理念の元、今で

は(大阪ガスのホームページより 2001 年 10 月現在)、115 社の関係会社を有し、全関係

会社の従業員数(8454 名)は、大阪ガスの従業員数(7923 名)を上回るほどの多角化を図

っている。

 

関係会社からの迅速かつ正確なデータ収集が連結会計システムの構築のポイント

である。最近になって、欧米なみの連結決算の重要性が高まってきているが、その情報基

盤のために多くの企業が悩みを抱えているものである。

大阪ガスの担当者は「連結決算は親会社のニーズで行うもの。」との考え方を持ってお

られ、関係会社側で負担を強いるであろう勘定科目体系の変換や追加作業に関わる負担分

については親会社で手当てしたいと強く述べられていた。反面、「子会社だから親会社の

言うことを聞け!」とばかりに封建的に情報を求める企業文化を持っている会社もあるも

のである。どちらのスタンスが正論かを論ずるつもりはないが、どちらの場合に物事がう

まくはかどるか、との観点で事例を探求すれば前者(大阪ガス)であろう。後者の場合に

は、「また、親会社がうるさいことを言ってる。適当に報告しとけ!」のような状況にな

りかねないものである。

親会社だから偉いのではないと思う。子会社だからへりくだる必要もないとも思う。子

会社の業績が親会社の業績を上回る事例もあり、企業グループからすれば、親子関係は、

本来「役割分担」ではあるまいか。子会社が独立事業を営んでいるとしても、取引先との

信頼の基礎は、親会社ブランドによるものが多いものである。

多様な意見を吸収して、歩み寄り、合意が得られるまで粘り強く協議する-。グループ

会社の各国、業種、商慣習等の多様性に対して、「同一化」「画一化」ではなく、違いを

尊重しながら、その多様さをどう把握し、フィードバックしていくのかというグローバル

管理において、この最も肝要な一点を気づくのに至った源泉が、この大阪ガスの仕事から

だったものである。

 

主要株主に名を連ねるのは金融機関であり、大阪ガスは役所的な会社と見られがち

であるが、古くから東証一部に上場している民間企業である。上場企業であるがゆえに、

証券取引法に基づく有価証券報告書の提出義務がある。この有価証券報告書の見開きの部

分に、連絡担当者として部署、役職、担当者名、電話番号とを記載する箇所がある。多く

の企業では、経理、総務関係の担当役員を記載する例が多いものである。

当時、会計事務所職員として、大手企業の公認会計士監査に従事することが多かったが、

20 代の私にしてみれば、他の企業では、その担当役員の方と接するのは稀であり、譬えて

いえば、雲上人のような方々がほとんどであった。大阪ガスの場合には、実務担当責任者

の名前が記載されてあった。その事だけでも親密感が湧いてきたものである。大企業の有

価証券報告書に名を連ねている方と、プロジェクトで打ち合わせをできる事は、仕事とし

ての醍醐味を感じるものであった。

大阪ガスの方に「他の企業と違う特徴は?」と問うたところ、「現場を大切にする会社

ですよ」と答えられた。権限委譲や意思決定の迅速化が求められている中、この有価証券

報告書の記載一つとってみても、責任ある立場を任せられている企業であると感じたもの

である。実際に記載されていた方に「投資家なんかから問い合わせの電話とかあるんです

か?」と質問したところ、「時々ありますね、、しっかりとした対応を心がけてます」と

真摯に答えて下さった。

 

大阪ガスグループ企業行動基準として、ホームページに以下の内容が記載されている。

 [1]良き企業市民としての行動基準

 [2]製造・供給活動活動における行動基準

 [3]取引活動における行動基準

 [4]情報管理における行動基準

 [5]職場における行動基準

 [6]社会に対する行動基準

 ○人権の尊重 ○環境保全の配慮

 ○ガス事業者としての責務 ○製品等の安全性の確保

 ○独占禁止法 ○公正な取引の実施 ○お客さまとの応対

 ○関係先・取引先との交際

 ○情報の取扱いと公開・開示 ○知的財産等の取扱い

 ○安心して働ける環境の整備 ○雇用と処遇等

 ○反社会的勢力との対峙・利益供与の禁止 ○適正な納税

 

冒頭に「人権は、人が生まれながらにして持つ権利であり、あらゆる場面で最大限に尊

重されるべきものであることを自覚して行動しなければなりません。人権に関する正しい

知識を身につけ、お客さま、従業員等を人種、信条、性別、社会的身分、門地等によって

差別してはなりません。」( [1] 良き企業市民としての行動基準 ○人権の尊重 より)、

と人権の尊重から始まるこのグループ企業行動基準は、共生、規範、貢献、等、企業が本

来目指すべき方向性を明瞭に述べられている。

上流の計画フェーズの半年で、私のプロジェクト参画の役割が終了した。仕事として、

予算内で、かつ、期日通りに終了することができ、顧客からの満足度も得られたようであ

る。期日の最終日に報告会を実施したのであるが、驚いたことに、大阪ガスの担当者は、

その報告書を元に他企業へ意見を伺いに行くと言われたのである。

会計システムのような管理系システムにあっては、戦略系システムと異なり、他企業と

の情報交換を行ったところで本来の競争原理には反しないものであり、特に、IT技術の

進展に伴っての技術革新の著しい分野では、自社内の資源だけでは環境変化の波について

いけないもので、その点において、各方面との交流を実施することには感銘を受けたもの

である。

アメリカに短期留学してた際、発電に関わる電機メーカーの方と一緒になった。その方

から、猛暑の日中に、安定して電力を供給することは、並大抵の事ではないと伺った。そ

の直後だっただけに、ライフラインであるエネルギーの供給のために、どのような努力を

されているのだろうということに関心を寄せていた。仕事として、直接お伺いすることは

できなかったが、1995 年の阪神大震災後のご苦労はいかほどかと想像するものである。

風呂のためにもエネルギーの供給は必須であろうし、多くの方が連日の徹夜で作業された

ことであろう。震災に遭われた方々には申し訳ないことであるが、今後のためにも、機会

があれば、ライフラインの供給に関わるご苦労、工夫、心がけていること、等をお伺いし

たいものである。

 

2001 年 8 月記 – (次回はモルガン銀行の予定です)

良い会社の見分け方

2014年10月5日 日曜日
Q売上が多いのは良い会社?
規模ばかりを追いかけて破綻してしまった会社があるではないか。ということは売上が多いからといって良い会社とは限らなさそうだ。
Q利益が多いのは良い会社?
利益が多いということは、別の見方をすれば、従業員の給与・賞与が安いとか仕入先をいじめるように安く買い叩いているともいえるかもしれない。そうなら、利益が多いからといって良い会社とは限らなさそうだ。
Q上場会社は良い会社?
世の中勘違いしている人がいる。「上場会社=良い会社」と単純な方程式は成り立たない。非上場でも良い会社はたくさんある。有名な非上場会社は、サントリー・出光興産・竹中工務店・ヤンマーなどなどである。昔、上場したからといって、今良い会社かというとそうでもない。
Q駅から近い会社は良い会社?
駅から近いのは便利といえば便利だが、それで良い会社かと言われると・・。
Q業績をきちんと評価してくれる会社は良い?
たしかにきちんと評価してくれる会社は良い会社かもしれない。でも、こういう会社は往々にしてノルマ主義に陥っていて何か暖かさがないものだ。
Qヒルズにある会社は良い会社?
六本木ヒルズに本社があれば、家賃を払うだけの体力はあるのだろうとは思うけど、それだからといって良い会社とは限らないし・・。どこかのヒルズ(丘)にあればいいんじゃないの?
Q社長の人柄
そりゃ~、トップの人柄は悪いより良い方がいい。でも社長に毎日会う訳じゃないし。
Q受付が美人の会社は良い会社?
私の採用基準は、「美人すぎる人はお断り」です。
Q給料が高い会社は良い会社?
みんなそう思ってる。
Q服装が自由な会社は良い会社?
制服でも自由でもあまり関係ないのでは? 見かけより中身だよ。
Q残業がない会社は良い会社?
公務員なら残業ないよ。でも国家公務員は一杯残業してるみたい。残業ないのは理想だけど結局は本人次第?
QCM(コマーシャル)がおもしろい会社は良い会社?
印象に残るCMあるね、でもこれは良い会社かどうかというより、営業(売り方)が良い会社ってことかと。
Q潰れそうにない会社は良い会社?
昔、絶対に潰れないと思ってた会社でも現に潰れてる。
Q株価が高い会社は良い会社?
株式投資をする人は関心あるだろうけど、上場会社だけのことだし、いつまでも高いと限らないし。

良い会社のまとめ

・人を大切にする会社
・トップの資質が良い会社
・本社建物が華美でない会社
・変化に対応するのが早い会社
・クレームがすぐに伝わる会社
・風通しが良い会社
・あれもこれもと余計な手を出さない会社
・女性社員を大切にする会社
・創業者の精神が根付いている会社
・社会に貢献している会社
・地域に根付いている会社
・社内結婚が多い会社
・教育を力を入れている会社
・若い人が多い会社

悪い会社のまとめ

反対に「悪い会社」はどういう会社のことをいうのであろうか。「セコい会社」「汚い会社」「遅刻が多い会社」「評判が悪い会社」「出入の激しい(人がすぐ辞める)会社」「伝言残しても返事がない会社」等々。こうしたことが悪い会社であることはある意味当たり前のことである。

就職活動している皆さん、新しい取引先と協議している方、そして、自分の会社の物差しとして何らかの参考になれば幸いである。

HBネットワークへの問い合わせ

2014年10月5日 日曜日

HBSへの問い合わせ

2014年10月5日 日曜日